伊東市では、田久保眞紀市長の学歴をめぐる疑惑が発端となり、市議会での追及、百条委員会の設置、不信任決議、刑事告発、そして議会解散へと展開しました。ここでは、その経緯を時系列で整理しました。
田久保眞紀 市長の騒動【時系列まとめ】

2025年5月
- 5月25日:田久保眞紀氏が伊東市長選で初当選
- 現職の小野達也氏を1,782票差で破る(田久保氏:14,684票)
- 投票率49.65%
- 報道機関向けの経歴調査票に「東洋大学法学部経営法学科卒」と記載
2025年6月
- 6月中旬:市議会に匿名の告発文書が届く
- 内容は「田久保市長の学歴に虚偽がある」というもの
- 6月25日:市議会で疑惑が取り上げられる
- 6月28日:市長が東洋大学に確認したと後に証言
2025年7月
- 7月1日:市の広報誌「広報いとう」に「平成4年東洋大学法学部卒業」と掲載
- 7月2日:緊急記者会見
- 「実際は除籍であった」と認める
- 「卒業していたと勘違いしていた」と説明
- 「6月28日に事実を知った」と証言
- 7月29日
- 百条委では田久保氏の知人が証言
「田久保氏から大学を卒業していない」と2回聞いた
- 百条委では田久保氏の知人が証言
2025年8月
- 8月13日:百条委員会で証人尋問
- 「卒業証書」を短時間提示した件について追及を受ける
- 『チラ見せ』ではなく19.2秒ほど見ていただいたと会見
- 8月29日:百条委員会が調査報告を公表
- 学歴詐称は「市長の不当行為が原因」と認定
- 「6月28日に初めて知った」という証言は「虚偽」と判断
- 大学4年次に卒業見込みがなく、除籍を以前から把握していたと断定
2025年9月
- 9月1日:市議会で不信任決議案が全会一致で可決
- 理由:百条委員会での虚偽証言や出頭拒否など
- 同日、地方自治法違反罪で刑事告発も決議
- 9月9日:偽造有印私文書行使罪での告発状提出
- 市長が「偽の卒業証書を提示した」として警察に告発
- 9月10日:市長が議会を解散
- 午前10時頃に議長へ通知を提出
- 「議会が審議を放棄した」と解散を正当化
市議会解散後の予定
- 10月12日:告示
- 10月19日:市議会議員選挙 投開票
(費用約4,500万円) - 選挙後:新議会で再び不信任決議
- 可決されれば市長は失職
- 50日以内に市長選挙を実施
市民・議会の反応
- 中島弘道前議長:「大義なき解散で怒りしかない。時間とお金の無駄」
- 青木敬博前副議長:「市民よりも自分ファーストという印象」
- 市民の声:「本来不要な選挙に4,500万円を費やすのは残念」「市長も議会も新しく生まれ変わってほしい」
日テレ・藤井貴彦キャスター
9月10日放送『news zero』にて藤井キャスターのメッセージを転載。
「田久保市長は議会を解散し、市議会議員選挙で信を問うと話していますが、この問題は市民に信を問うて解決できる性格のものではないと感じます。選挙には膨大な資金と労力を必要とします。そのエネルギーを使う前に、疑惑をクリアにする真摯な姿勢を市民に見せられたかどうか」
「不信任決議を受けた場合に『議会を解散』する行為自体は、法的な問題はありません。しかし、ここまでこじれた過程には、大きな問題があると言わざるを得ません」
まとめ
今回の議会が空転した原因や問題の焦点は、市長が「卒業」ではなく「除籍」であったにもかかわらず、経歴や市の広報誌に「卒業」と記載していた点にあります。百条委員会の調査で、除籍を以前から認識していたことや虚偽答弁が明らかになり、市政は混乱を極めています。今後の議会選挙と、その後の市政の行方が注目されています。
今回のニュース時系列記事は、各社ニュースを横断して主な出来事を時系列でまとめたものです。内容や日付に誤植がある場合はご容赦ください。